第6教室:『ボヴァリー夫人』(只今学習中)/ 過去記事保存中『ココット嬢』『最後の授業』

『ボヴァリー夫人』を読んでフランス語の学習をしましょう.

語学学習日記(フランス語学習)『最後の授業』(20) ドーデ短編集より

 
最後の授業(20)
 
LA DERNIÈRE CLASSE
Récit d'un petit alsacien


——————————— 【20】————————————————

J'entendais  M.  Hamel  qui  me  parlait:
  « Je  ne  te  gronderai  pas,  mon  petit  Frantz,  tu  dois  être
assez puni ...voilà  ce  que  c'est.   Tous  les  jours  on  se  dit:
Bah !   j'ai  bien  le  temps.   J'apprendrai  demain.   Et  puis  tu
vois  ce  qui  arrive ...  Ah !   ç' a  été  le  grand  malheur  de
notre  Alsace  de  toujours  remettre  son  instruction  à  demain. »  


———————————— (訳)—————————————————

アメル先生の私に話しかける声が聞こえました:
 「フランツ君、先生は君を叱らないよ.君はもうじゅうぶん
罰を受けていますよ...今の君の困った状態がまさにその罰な
のですよ.毎日私たちは思っているのです.ああ! 時間はある.
明日すればいい.そしてその結果がこれだ... ああ! それが
私たちの町、アルザスの大きな間違いだった.いつも勉強を明日
に延ばすという大きな間違いをしていたんだ.


——————————— 《単語・註釈》———————————————

gronderai:(未来形1単) < gronder (他) ❶(とくに子供を) 叱る
    se faire gronder par le professeur / 先生に叱られる.  
        ❷たしなめる          
puni:(過去分詞) <punir (他) 罰する、処罰する
voilà ce que c'est:それがまさにこの場である.
   voilà=ほら~だ.
   ce que c'est=それであるところのもの=それがこれだ
        =それが罰だ=今の君のシチュエーションだ
      voilà ce que c'est=ほら、それ(その罰)がこれだ.
     = voilà la punition que tu as maintenant.  
se dire:思う;  se dire que + 直説法 ~だと思う 
                 ~だと心の内で言う        
instruction:(f) ❶教育、知育、 ❷知識、教養、 ❸指示; 
    ここでは勉強、学業 (基本の意味から少しずれているので
    ご注意.気になれば語義通り「きょうの知育を明日回しにし
    てきた間違い」と訳してもいいと思います.)
    ドーデの時代の南仏の言葉使いかと思います.アルザス
    言葉なら、ドイツ語とフランス語を混ぜ合わせたような
    言葉なので、おそらく私たちには読めないと思います.
toujours:常に、いつも、相変わらず