第6教室:『ボヴァリー夫人』(只今学習中)/ 過去記事保存中『ココット嬢』『最後の授業』

『ボヴァリー夫人』を読んでフランス語の学習をしましょう.

ココット嬢(33)(モーパッサン作品集より)


ココット嬢(33)   
Mademoiselle Cocotte


——————————【33】——————————————

  «  Le  maître,  impatienté,  ordonna  à  François  de  se
débarrasser  de  Cocotto.    L' homme,   désolé,   chercha
à  la  placer.   Personne  n' en  voulut. »   

  
                    
..——————————(訳)—————————————————

  「主人はもう我慢できずフランソワにココットの処分
を言い渡しました.フランソワは悲歎にくれて、犬を置
いておく方法を模索しました.しかし誰もそれを望まな
かったのでした.

 

.——————————《語句》————————————————
         
maître(esse):(名) 主人、女主人(女性形で)      
impatienté:(p.passé、形) いらいらして  
ordonna:(単純過去3単) < ordonner (他) 
   ordonner à qn + 不定詞:~に…することを命じる  
se débarrasser:(de を) 厄介払いする、片づける、
    追い払う、お払い箱にする、処分する  .    
homme:ここではフランソワのこと.仏文学小説では
    同じ単語を繰り返すのを避けるためhomme で
    フランソワの言いかえをしています.   
désolé(e):(形) 悲歎にくれた、   
chercha:(単純過去3単)  <chercher (他) 探す
   chercher à + 不定詞:~しようと努める
placer:(他) ~を置く
   la placer:それを置く(ココットのこと)   
personne:誰も   
voulut:(単純過去3単)  <vouloir (自/他)望む
en:de la placer を縮約したもの.ここでのvouloir は自
   動詞で de が目的語(ここでは不定詞)に介在する
   ため 
    Personne n'en voulut:
    (誰もココットを置くことは望まなかった)