第6教室:『ボヴァリー夫人』(只今学習中)/ 過去記事保存中『ココット嬢』『最後の授業』

『ボヴァリー夫人』を読んでフランス語の学習をしましょう.

語学学習日記(フランス語学習)『最後の授業』(6) ドーデ短編集より


最後の授業(6)
LA DERNIÈRE CLASSE
Récit d'un petit alsacien


 ——————————— 【6】—————————————

  Je  comptais  sur*¹  tout  ce  train*²   pour  gagner*³  mon  banc*⁴
sans  être  vu; mais  justement*⁵ ce jour-là*⁵ tout  était  tranquille,
comme  un  matin  de  dimanche.   Par  la  fenêtre  ouverte,  je
voyais  mes  camarades  déjà  rangés  à  leurs  places,  et  M.
Hamel,  qui passait  et  repassait  avec  la  terrible  règle  en
fer  sous  le  bras.   
  
 ——————————— (訳)—————————————
  
 私は、この騒ぎに乗じて見つかることなく自分の席にたどり着く
ことをもくろんでいたのだった; しかしまったくその日に限って
一切静まり返っていて、まるで日曜日の朝さながらであった.開い
ていた窓越しに、すでに各々席に整列して座っている級友たちと
脇に恐ろしい鉄の定規を抱えて、教室内を行ったり来たりしている
アメル先生の姿が見えた.

  
——————————— 《語句》—————————————

*1)  je comptais sur:1単半過去 compter sur ~ 「~を当てにする」
*2)  train:[古語] 騒ぎ、喧噪; faire du train 大騒ぎする
        train はここでは tapage の意味.ただし現代ではあまりこ
    の意味で用いられることはない.
    cf.   tapage (m) 大騒ぎ、喧噪  
*3)  gagnere (他) (場所に) 到達する
     gagnere son banc 自分の席にたどり着く   
*4)  banc (m) 席、 banc de l'école / 教室の生徒用椅子
*5)  justement ちょうど、まさに、だからこそ
     justement ce jour-là 何とその日に限って